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Dify Meetup Tokyo#2参加レポート

はじめに

こんにちは。テクノロジー本部アドバンストテクノロジー部の時田です。私たちの部門は、生成AIをはじめとする先進技術を活用し、全社の業務生産性を向上することと、サービスの改善を支援することをミッションに活動しています。今回は、2024年8月20日に開催されたDify Meetup Tokyo #2にて運営スタッフ兼聴講者として参加しました。

イベント概要

Dify Meetup TokyoはDify Community(JP)主催のMeetupイベントで、今回が2回目となります。コミュニティ立ち上げの経緯と初回のMeetupイベントについては本Tech Blogの別記事をご参照ください。

弊社は会場スポンサーとして、イベント会場を提供させていただきました。予想を大きく上回った初回に引き続き、225人の会場キャパシティを大幅に上回る400名以上の申込みがありました。

発表中の会場の様子です。 発表中の会場の様子です。今回も満席に近い状態でした。

また、今回新たに2社様よりスポンサードいただきました。株式会社サイバーエージェント様より、フードスポンサーとして懇親会の食事を提供していただきました。株式会社Algomatic様より、ドリンクスポンサーとして懇親会のドリンクを提供していただきました。両社のご支援に心より感謝いたします。

懇親会で振る舞われた食事の一部です。 懇親会で振る舞われた食事の一部です。今回はバーガー、おにぎりが中心でした。

発表内容紹介

①行政でもOSSを使いたい / つくりたい(井原様) ②選択肢の多さは豊かさ!自治体でもDifyを使いたい(橋本様)

GovTech東京の井原様(@ihara2525)、橋本様からの発表で、行政・自治体のシステムを内製して共有化したい、その手段のひとつとしてDifyの活用を構想されているというお話でした。システムの内製・共有化を目指すに当たっては行政・自治体特有の課題があり、お話を伺うだけでも越えるべきハードルの高さが感じられる内容でした。一例として、高度なセキュリティ要件を満たすためシステムのネットワークが3層に分離した構造となっており、ソリューションの選択肢が限られるという課題が挙げられていました。また、開発環境が無いためラズパイでDify環境を構築されたというエピソードが紹介され、会場から驚きの声が上がっていました。

旅行業のDXから新サービス創出まで: 令和トラベルのDify活用戦略と挑戦

docswell.com

令和トラベル宮田様(@miyatti)からの発表で、令和トラベルにおけるDifyの活用方法、Tipsの紹介でした。Difyの活動領域をスタティック/ダイナミック、カスタマー向け/社内向けの2軸・4領域に切り分けて整理されていました。

スタティックかつカスタマー向けの事例として挙げられた、旅行記事の制作支援の成果が非常にインパクトがあり、ノウハウも具体的で参考になる内容でした。一例として生成AIを使った成果物のクオリティを上げるためには、そのタスクの専門家(ドメインスペシャリスト)が行っているやり方を参考に工程を分け、単純化したプロンプトを組み合わせると良いという点を、Difyのワークフローで実践的に示されていました。他にもDifyを活用する観点でためになるノウハウが色々紹介されているので、是非スライドをご覧になっていただきたいです。

A case study on a recent Dify chatflow I built

DifyコアチームのGu様(@guchenhe)からの発表で、Dify製品に関する問い合わせ対応をDifyアプリを使って効率化したという事例の紹介でした。プロダクト開発といった本質的な業務に注力するため、それ以外の時間がかかるタスクを生成AIで効率化するというアプローチは、生成AI活用のモデルケースとして非常に参考になるものでした。特に、生成AIで全てをカバーするのではなく、例外的な問い合わせについてはDifyのワークフローからSlackに連携し、手動で対応する柔軟な設計が印象的でした。また、本発表を通じて、Difyを活用した業務の効率化を各自ができる範囲からボトムアップで進めていきましょうというメッセージが伝えられました。

懇親会

発表の後は、聴講者、発表者を交えての懇親会が開かれました。はじめましての方、前回お会いした方など様々な方と情報を交換できました。発表者の方ともお話をさせていただいたのですが、聴講者からの質問の列が途切れないほどの盛況ぶりでした。質問も実利用を踏まえたコアな内容が多く、自身のやり取りを終えた後も思わずその場で聞き入ってしまいました。全体としても前回に比べて、Difyの活用を検討していますというお話から実際に使ってみてこうでした、というお話の割合が増えているように感じました。Difyコミュニティの盛り上がりが肌で感じられ、弊社としてもこの勢いに乗って更に活用を進め、得られた知見や成果を発信していきたいです。

運営チームとDifyコアチームの集合写真。 イベント終了後の、運営チーム、DifyコアチームとDifyアンバサダーのサンミンさん(@gijigae)です。今回もお疲れ様でした!

おわりに

アドバンストテクノロジー部では、Difyを用いた生成AIの活用プラットフォームをはじめ、様々な生成AIの活用プロジェクトを推進しています。生成AI活用プラットフォームの構築に興味がある方、プラットフォーム上で生成AI活用ソリューションを創り上げる事に興味がある方、いずれのメンバーも募集しております。カジュアル面談だけでも歓迎ですので、ご連絡お待ちしています。