Tabelog Tech Blog

食べログの開発者による技術ブログです

食べログについて友達11人にインタビューしてみた話

この記事は 食べログアドベントカレンダー 2023 の 3 日目の記事です 🎅🎄


12/3(日) 担当、デザイナーの  Shimiiii  です。

僕は今年の 10 月にカカクコムに入社し、食べログアプリの UI デザイン周りをやっています。 前職はフリーランスを約 1 年、前々職は事業会社で Web の UI/UX デザイナー兼サイトプロデューサーをやっていました。 よろしくお願いします。

さて、カカクコムでは「ユーザー本位」をとても大切にしています。 食べログではほぼ毎週「カスタマーフライデー」なるものを実施しており、 実際の食べログユーザーさんに Zoom で色々とお話を聞いたり、実際に食べログアプリを触ってもらってご意見を伺うことで、課題発見とサービス改善へ繋げています。 (カスタマーフライデーについてはこちらの記事 ↓ もご覧ください!)

当社の採用サイトにもユーザーファーストの旨は書かれており、僕も入社前になんとなく「ユーザーを大切にする会社なんだな」と思ってはいましたが、プロジェクトに関わる全ての人が息を吐くようにユーザーのことを常に念頭に置きながら議論を進めるので、その文化に驚きました。

前職や前々職でも Web サービスの運営に携わっていましたが、ここまで組織全体でユーザー本位を体現できるのはすごいなと思いました。

新米食べログデザイナー(30 歳男性)として、僕もユーザーのことを少しでも知らなければ…!

…ということで、とりあえず友達 11 人に食べログについてインタビューしてみましたので、今回はその模様をお伝えします。

どのようにインタビューを行ったか

目的

今回は下記 2 点を明らかにすることを目的としました。

  • 自分と同じ年代の人たちが、普段、飲食店をどのように探しているか
  • 自分と同じ年代の人たちが、食べログをどう使っているか、食べログアプリについてどう感じているか

手法

あまり専門的な知識がなく手当たり次第ではありますが、ひとまず以下のようなルールでやってみました。

  • 「食べログを使ったことがある」という 20~30 代男女(都内在住)に限定してインタビューを行う。
  • アプリについては、下記3つのタイプでそれぞれ 3~5 人ほど集まるよう人選を行う(ヤコブ・ニールセンの理論に基づく。詳しくはこちら
    • アプリを使っている
    • 以前アプリを使っていたが、今は使っていない
    • アプリを使ったことがない
  • 1 人につき約 20 分の時間を設け、オフライン、もしくはオンラインで対面で話を聞く
  • 下記のような質問事項を設けておく
    • いつもどんな感じで飲食店を探すか
    • いつもどんな感じで食べログを使っているのか
    • なぜアプリを使い始めたか or なぜアプリを使わないのか
    • 口コミについてどう思うか  ←(僕が口コミ周りの UI 改修に携わることが多いため)
  • とはいえ、質問事項に忠実になりすぎるとラポールを形成できずインサイトを引き出せないので、「会話する」感じでインタビューを行う(いわゆる、半構造化インタビューというやつ)
  • 「教えを乞う」姿勢で挑む。謙虚さを忘れない!

いただいた意見と所感

「アプリを使っている」「以前アプリを使っていたが、今は使っていない」「アプリを使ったことがない」 の3タイプのユーザーさんごとに紹介していきます。

アプリを使っている」ユーザーの声

「アプリを使っている」ユーザーの声一覧 食べることが好きなユーザーさんだと、食べログアプリの保存機能や口コミ機能を使って、自分の好きなお店をストック、メモ、シェアしているようです。 食べログアプリを通じて飲食店巡りを楽しみ、ナレッジを共有することを楽しんでいるような雰囲気を感じました (なんとなく、アクティブな性格のユーザーさんが多い印象でした)。

また、アプリのインストールは Web でのアプリ告知がトリガーになっている傾向が強そうでした。

「以前アプリを使っていたが、今は使っていない」ユーザーの声

「以前アプリを使っていたが、今は使っていない」ユーザーの声一覧 「飲食店巡りが好き」という強い意識があるわけではなく、幹事などでお店を探す必要性が出てきた時に、Web を中心に検索をしているようでした。 食べログにこだわる理由は特になく、予約をする過程で食べログを参照候補の一つとしている、という雰囲気を感じました。

また、アプリはインストールしたものの、インストール理由が不明確であったり、アプリを使う必要性をあまり感じていない印象を受けました。

「アプリを使ったことがない」ユーザーの声

「アプリを使ったことがない」ユーザーの声一覧 全体的に、アプリをインストールする必要性を感じていないという声が多い印象でした。 検索行動やお店を探す動機は、「以前アプリを使っていたが、今は使っていない」ユーザーさんと似ていますが、 「必要がないからアプリを入れない」という明確な意志がある点で、少し傾向が異なるように感じました。

インタビュー結果まとめ

上記を踏まえ、目的と照らし合わせると、下記のようにまとめられます。

  • 普段、飲食店をどのように探しているか
    • 幹事をやる時や、何か食べたいものがあったときに、お店を探すことが多い
    • 全体的に Web での検索が多く、各人が自分なりの検索パターンを持っている(まず Google で調べて、その次に SNS で調べる、など)
    • 飲食店巡りが好きだったり、検索ステップ数を減らしたいユーザーは、食べログアプリで調べる
  • 食べログをどう使っているか、食べログアプリについてどう感じているか
    • 飲食店巡りが好きなユーザーは、自分の行ったお店を保存、メモ、シェアするツールとして、食べログを使っている
    • 飲食店巡りへの興味が強くないユーザーは、お店の予約のために食べログを使っている。またお店探しの際、Web の検索結果で上位に来た時に、結果として食べログを使っており、アプリを入れる必要性をあまり感じていない

最後に

今回のインタビューを通して、ほんの少し食べログユーザーさんのことを知ることができましたが、 当然ながらこれはインタビュー素人の僕が収集した、20~30 代のわずか 11 人の声に基づく内容なので、参考値の1つに過ぎません。

食べログは本当に幅広い年代のたくさんの方々にご利用いただいているサービスです。上記と異なる行動をしているユーザーさんはたくさんいますし、 より広い目でしっかりとユーザーさんを見ながら、サービスをより良くしていく必要があります。

とはいえ、今回のインタビューを通して食べログというサービスをより俯瞰して見ることができましたし、 自分では気づかなかったユーザー心理に気づくことができたので、収穫は大きかったかなと思います。 入社してまだ間もない僕ですが、今後ともユーザー本位の姿勢を忘れず、より良い UI/UX 体験を創出していきたいと思います!

(…ちなみに僕は、カカクコムに入社するまでは「アプリを使ったことがない」ユーザーでした笑 飲食店の検索行動とかも Web 中心だったので、インタビューしながら「わかる、わかるぞぉぉ〜」と思いながらお話を聞いていました。)

明日は @isemono の「酒飲みによる酒飲みのためのアプリ!新卒研修で作ったiOSアプリとその学び」です。お楽しみに!